X-ARMOR

X-ARMOR→開発STORY

シューズ企画担当:永川孝輝

柴本竜(シューズ企画)/石原知高(シューズ開発)

<文中コメント> 石原知高(シューズ開発)※写真左 / 柴本竜(シューズ企画)※写真右

高い耐久性と力強いホールド感を備えた前作の『X-ARMOR』の発売からおよそ1年が経ちました。
今回の新しい『X-ARMOR』は、どのようなコンセプトのもとに開発されたのでしょうか?

つま先部分に新たに施された『ブロックシールド』

今回、つま先部分に新たに施された『ブロックシールド』。前方向への動きで摩耗しやすいつま先部分の耐久性を高めている。

柴本:前作の『X-ARMOR』は、その確かな機能性で多くのユーザーの方からご好評をいただきました。足を包み上げるような感覚をそのままデザインに昇華した、アッパー側面に施された『X形状ホールドパーツ』も、『X-ARMOR』のアイコンとして強い認知を得ることができました。

新しい『X-ARMOR』の開発にあたっては、これまで『X-ARMOR』を履いていただいたユーザーの方々をはじめ、プロやモニターから寄せられた声に耳を傾けて、前作のよいところを引き継ぎながら、さらにバージョンアップを目指しました。具体的には、これまで以上のタフさを持ちながら、ホールド性・フィット感・クッション性にこだわっています。 例えば、前作では横方向への激しい動きに対しては高い耐久性がありましたが、それに比べると、サーブのような前方向への動きに対してはまだ向上の余地がありました。新しい『X-ARMOR』ではつま先部分に『ブロックシールド』を施すことで、前方向の動きで磨耗しやすいつま先部分の耐久性に対応しています。

また、横方向への動きに対する横ブレを抑えるために新たに設置したのが『ヒールシールド』です。ちょうど、かかと部分をサポートするようなブリッジ形状のパーツにより、左右へのブレを抑えて、フットワーク時におけるホールド感や安心感に配慮しました。

クッション性に関しては、かかと部分のEVA(エチレンビニルアセテート)の硬度を改良し、さらに、インナークッションとして薄い高反発シートを用いることで、クッション性の向上を図っています。

実際の開発にあたって、苦労したのはどんな部分ですか?

シューズで最も摩耗しやすいアッパー内側部分をカバーする『ラバーシールド』を前作から踏襲。

シューズで最も摩耗しやすいアッパー内側部分をカバーする『ラバーシールド』を前作から踏襲。『X-ARMOR』の耐久性の高さの要となっている。

石原:前作の『X-ARMOR』の耐久性やホールド感の高さが好評でしたので、そのニューモデルとして出す以上は、絶対に前作を越えなければならないというプレッシャーがありました。でも、そのプレッシャーがあったからこそ、新しい『X-ARMOR』をよりよいシューズとして完成させることができたと思います。

具体的には、前作で、最も磨耗の激しいアッパー内側部分に採用した『ラバーシールド』は硬度の高いゴム製でしたが、今回新たにつま先部分に施した『ブロックシールド』は、つま先部分の微妙な曲面や屈曲の激しさにも素材の追従性が高い、しなやかなウレタンを採用しており、機能性と履き気心地の両面でシューズとしてのクオリティーを上げています。

今回の『X-ARMOR』は、サーフェス別にレッド、イエロー、ブルーという3色展開となりましたね。

新しい『X-ARMOR』はサーフェス別に全3色のカラーバリエーション。

新しい『X-ARMOR』はサーフェス別に全3色のカラーバリエーション。アイコンにもなっている『X形状ホールドパーツ』部分にもカラーが施されている。

柴本:カラーに関しては、最初に30色くらいデザインを起こして、その中からまず10色ほどに絞り込みを行ない、最終的にこの3色に決定しました。前作はマットな感じのシルバーが『X-ARMOR』のイメージカラーとして印象が強かったと思いますが、今回はニューモデルとしての新しさを前面に出すために、機能的にもデザイン的にも『X-ARMOR』のアイコンである『X形状ホールドパーツ』の部分を中心に、あえてデザインとしての色味を増やしています。

石原:前作の『X-ARMOR』は、主に機能性の高さから、男性はもちろん、多くの女性ユーザーの支持もいただきました。新たなカラー展開となった『X-ARMOR』は、ウエアとのコーディネイトという点でも、これまで以上に楽しんでいただけるシューズになっています。

今回は、『X-ARMOR PRO』という新たなバリエーションも登場しましたね。

新しい『X-ARMOR』とも一線を画す『X-ARMOR PRO』のデザイン。

新しい『X-ARMOR』とも一線を画す『X-ARMOR PRO』のデザイン。ゴールド、シルバー、ブルーがあしらわれてクールな印象。

石原:これまで、ブリヂストンには砂入り人工芝専用で、"素足感覚"を大切にした『攻足(せめあし)』というシリーズがありました。今回、新たに開発した『X-ARMOR PRO』は、その『攻足』のコンセプトをベースに、『X-ARMOR』の要素を盛り込んで、より進化させたシューズとなっています。

今回の『X-ARMOR PRO』も砂入り人工芝専用に特化し、『X-ARMOR』ならではの高い耐久性や力強いホールド感はそのままに、素足のような感覚で履いていただけるシューズに仕上げました。

柴本:『X-ARMOR』に対して、『X-ARMOR PRO』ではソールの厚さを少し薄くして、低床・軽量化しました。滑りやすい砂入り人工芝コートに対して、重心を低くすることによって安定性と動きやすさに対応させたのです。

石原:これまでは、『X-ARMOR』がブリヂストンのテニスシューズとして“本流”にあったのに対して、『攻足』は砂入り人工芝コートにおける操作性に“特化”したシューズとして存在してきました。その2つを融合させた結果、『X-ARMOR PRO』という、これまでにない新しい価値を持ったシューズが出来上がったと考えています。カラーリングも、新しい『X-ARMOR』がレッド、イエロー、ブルーという色味を意識しているのに対して、『X-ARMOR PRO』はゴールド、シルバー、ブルーを配しながら、全体としてスッキリとまとめました。

砂入り人工芝コートでプレーする機会が多く、シューズに耐久性とホールド感、そして信頼できる操作性を求める方には、ぜひ一度試していただきたいシューズです。