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テニスを楽しむ方の中には、ラケットにこだわっても、ガットについては無頓着な方も多いようです。しかしボールを直接ヒットするのはなんといってもガット。今回は、ガットについてあらためてチェックします。
●かたく張っても飛ぶこともある
一般的にガットはかたく張れば張るほど、飛びにくくなるといわれていました。そのため、張り替えを頼むときにも「飛びすぎるのでかたく張ってください」と頼む人が多いようです。ところがもし使用ラケットが、フレームの反発力でボールを飛ばす厚ラケタイプであれば、それは間違った頼み方。
厚ラケが登場する前のラケットは、ラケットとガットのしなりでボールを飛ばしていたので、ガットがゆるいほうがボールも飛びました。ところが厚ラケは、ラケットのフレームをかたくすることで、ボールが当たったときの反発力を高めてボールを飛ばします。そのため、ある一定のかたさまでは、ガットをかたく張れば張るほど逆にラケットの性能を強調し、ボールがよく飛ぶようになるのです。
なおラケットに表示されている“適正テンション”は、各メーカーが最もそのラケットの特性が発揮できると考えた強さです。適正テンション以上の強さで張った場合は、ラケットが破損する可能性もあるので注意しましょう。
●プロもテンションに悩む?
男女トップ10が昨シーズンのグランドスラムの際に張ったガットの強さを見ると、プロだからといっていつも決まったテンションに決めているというわけでもないようです。たとえば、男子では、昨シーズン最終ランキング8位のニコラス・ラペンティは、フレンチオープンやウインブルドンでは53〜57ポンドで張っているのに、USオープンでは一気に66ポンドとテンションを上げています。女子では、先の全豪オープンで優勝したリンゼイ・ダベンポートが、ウインブルドンの60〜63ポンドに対し、全豪オープンでは63〜67ポンドで張っています。(昨年のグランドスラム大会での実績)
●最適テンションを得るためには
では自分にぴったりのテンションを見つけるにはどうしたらよいのでしょう。切れる前にお店に持っていき、現状でのラケットが自分のプレーにしっくりいっているかどうかを、ストリンガーに相談することです。これを何度か繰り返すことで、必ずぴったりのテンションが見つかります。
ただし、張る人や機械によって、同じ50ポンドといっても異なることがあるので、同じお店やストリンガーに張り替えをお願いすることが理想です。
またラケットとガットの相性は重要で、同じラケットでも、ガットのテンションや種類を変えると、別のラケットのような性能になります。ブリヂストンスポーツが一昨年からガットを開発、発売開始したのも、ガットによってよりラケットの特性を引き出したいと考えたからです。
※取材協力:自由が丘スポーツクラフト店(東京都目黒区)阪田潤氏
| ◆トップ10の'99年グランドスラムでのテンション |
| 男子選手 |
テンション
(ポンド) |
女子選手 |
テンション
(ポンド) |
| A.アガシ |
61-64 |
M.ヒンギス |
61-63 |
| Y.カフェルニコワ |
62-64 |
L.ダベンポート |
60-67 |
| P.サンプラス |
71-73 |
V.ウィリアムズ |
65 |
| T.エンクイスト |
60-68 |
S.ウィリアムズ |
65-67 |
| G.クエルテン |
46-62 |
M.ピアス |
60-64 |
| K.キーファー |
60-62 |
M.セレス |
80-93 |
| T.マーティン |
62-71 |
N.トージア |
46-57 |
| N.ラペンティ |
53-66 |
B.シェット |
57-62 |
| M.リオス |
60-71 |
J.アラール-デキュジス |
60 |
| R.クライチェク |
51-62 |
A.モーレスモ |
53-60 |
(資料提供=アメリカ合衆国ラケットストリンガー協会(USRSA)発行『ラケットテックマガジン』。単位がkgのものについてはポンドに換算した)
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