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41.アメリカテニス計画の巻

 アメリカでは、テニスボールやラケットの売上が順調に伸びているそうです。それを支えているのが、アメリカテニス界全体が協力して展開している"テニス人口拡大作戦"。今回はテニス人口を増やすためにアメリカでどんなことが行われているか、レポートします。

●1年間で30万人の新規プレーヤーが誕生
 アメリカのテニス産業協会(Tennis Industry Association)によれば、アメリカ国内におけるテニス関連需要は、1998年から毎年伸びており、今年は6%伸びて2億6,000万ドルに達する見込みとのことです。これについてアメリカのスポーツ用品工業会(Sporting Goods Manufactures Association)は、1994年にテニス用品メーカー団体がスタートさせた、新規プレーヤー拡大作戦"アメリカテニス計画(USA Tennis Plan)"が効を奏したのだと分析しています。

  これはテニス人口の裾野を広げることで、テニス用品の需要を拡大させようという計画です。そして1997年、アメリカテニス協会(USTA)が組織的、資金的援助を開始したことで、この計画はひとつの大きなムーブメントになりました。

  "アメリカテニス計画(USA Tennis Plan)"が主眼をおいているのは次の4点です。
@ラケットを握ったことのない人にテニスへの興味を持たせ、経験させる。
Aビギナーがお金をかけることなく、楽しくテニスを学ぶことができる環境を提供する。
Bテニスができる場所を拡大する。
C誰もが気軽に参加できる試合を増やす。

 USTAでは5,000万ドルの予算をつけ、1998年からの5年間で80万人が新しくテニスを始めることを目標に、"USA Tennis Plan"を展開してきましたが、最初の3年間で77万5千人がUSTAのイベントをきっかけにラケットを手にするようになり、当初の目標は4年間でクリアすることが明らかになりました(昨年だけで30万人以上が新たにテニスプレーヤーの仲間入りをしています)。

●31日間にわたる"テニスの祭典"

 "アメリカテニス計画"の中心は、5月に全米各地で開催されるイベント"アメリカ・テニスの祭典"です。日本では9月23日をテニスの日として、テニスの拡大普及を目的に各地でさまざまな催しが開かれていますが、アメリカでは5月の1カ月、毎日が"テニスの日"というわけです。

  たとえばミネソタ州オワトナでは、毎週金曜日の夜に、初心者がゲームを楽しめるように、市内のビジネスエリアに特設のショートコートが作られ、メイン州バルティモアでは、ガールスカウトと共同で音楽とダンスとテニスの集いが開かれ、というように、全米各地で連日、さまざまなイベントが展開されるというわけです。

  さらにUSTAの活動は、テニスを体験してもらう場を提供するだけにとどまらず、より多くの人に、まずはテニスに関心をもってもらおうと、子ども向けの出版社、スコラスティック社と提携して、小学生4年生から6年生を対象にした作文コンテストなどを実施して、上位入賞者をニューヨークで行われるテニスイベントに招待しています。テニスの無料レッスンを提供するだけでなく、とにかくテニスを身近に感じてもらう環境をつくっていく ――これが"アメリカテニス計画"成功の鍵といえるかもしれません。

●"職場でテニス"プログラム
  "アメリカテニス計画"のもうひとつのユニークな試みは"職場でテニス"プログラムです。これはランチタイムや仕事の後に、身体を動かしたいと考えている人を地域で組織化しようというもの。このプログラムは3段階で構成されていて、まずは無料レッスンでテニスを体験してもらうトライアルから始まり、希望者がまとまれば"USA Tennis 1-2-3"コースで6回シリーズのレッスンを開講。ゲームができるようになった段階で、社内トーナメント、あるいは社外対抗戦が企画されます。

  もちろんこのプログラムは、テニスコートがあちこちにあり、労働体系も違うアメリカならではのものですが、このたび日本でも日本テニス協会の公式メールマガジン「テニスファン」が創刊になりました。これを契機に、テニスファンの拡大が期待できそうです。



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