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| 48.ラケットの素材を知ろうの巻 |
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ラケットの素材は、ウッドからアルミ、そしてグラファイトへと変遷してきました。ところで、現在、ラケット素材の主流を占めるグラファイトファイバーとは、どのように作られるのでしょうか。 ● 高熱処理技術が「軽さ」と「強さ」をもたらした。 グラファイトは、洋服などの素材として知られるアクリル繊維を人工的に化合してアクリロニトリル樹脂にし、さらに化合して、紡糸したものから作られます。 この糸を、酸素を吹き込みながら200〜300度の高温炉に通して(耐炎化)、熱で溶けない安定繊維に変化させます。 この繊維を、1,000〜1,500度の高温で、さらに熱すると、炭素以外の不純物がガスになって飛ばされ、ついには炭素同士が結合した"Carbon Fiber(炭素繊維)"が誕生します。 この"Carbon Fiber"を、引き続き2,000〜3,000度で、引っ張りながら熱し(黒鉛化)、やっと得られる黒鉛結晶の発達した"Graphite Fiber(黒鉛繊維)"こそが現在のラケットの主要素材なのです。 高温での熱処理に長い手間と時間をかけて、はじめて、軽くて強い、さらには弾性の高いグレードの素材が得られるのです。 ● ラケットは、直径7/1000mmの糸からできている。 こうして出来た"Graphite Fiber"の糸は、およそ直径7μmの単繊維(フィラメント)。ラケットを形作るために、この糸を束ね、ヨリをかけた状態のもの(ヤーン)を、織物のようなシート状に加工し、エポキシなどの樹脂を含ませて固めます。 このシートを幾重にも重ねたり、円柱状のパイプにしたりして、ラケットの形にしていくわけですが、シートにも、糸を一方向に並べて固めたもの(UD)と、編み上げたもの(クロス)があり、それぞれ性質が異なります。 UDは引っ張り強度が高く、捻れにくいため、ラケットの骨組みや、直線的な部分など、がっしりさせたい部分に利用され、クロスは伸びが必要な外層部分や複雑な形状部分に使用されます。 私達が普段使っているラケットに使われているグラファイトは、軽く、強度や弾性率の高い"ハイパフォーマンスグレード"と呼ばれているものです。この繊維は黒鉛化工程で処理条件を変えることで、高強度グレードと高弾性グレードの2種類に分かれます。強度を高くすると弾性率が低くなり、弾性率を高くすると強度が低くなるというこの素材の特性から、ラケットの部位によって、使用する繊維をも使い分けています。 ●ダイヤモンドに近いラケットの素材 "Graphite Fiber"は、航空宇宙機器とスポーツ・レジャー用品がその2大用途になっています。 欧米でのその利用は、航空宇宙機器が大半を占めますが、日本ではこの割合が逆転し、スポーツ用品での利用がとても発達しています。 スポーツ用品には、高弾性グレードの純度の高い"Graphite Fiber"が使用されますが、この純度をもっと高めていくと、行きつく果ては、ご存知のダイヤモンドになります。 ダイヤモンドの弾性率を100とすると、ブリヂストンスポーツが採用した新素材「X‐CARBON95T」は95グレードで、ダイヤモンドに近い、世界最高レベルの弾性率を有しています。 伸びにくく、捻れにくい、この新素材の性能により、高い面安定性による高精度のコントロール性能と、高レベルの振動吸収性能が実現できたのです。 |
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