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| 51.アメリカのテニススクールの巻 |
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アメリカのテニススクールの教え方や、スクール生の受講姿勢を、日本テニス協会 普及指導本部長の中嶋康博プロにうかがいました。 ● シングルスで試合に勝つための、技術習得の場 アメリカのスクールは、プライベートレッスンが中心。コーチが50球ほどのボールを持ってクラブに行き、そこで1対1で教えるのが基本です。日本のように1面に十数名ほどのスクール生がグループでレッスンを受ける場面は少なく、多くても4人ぐらいでコーチを独占し、30〜60分のレッスンを楽しみます。 ダブルスをプレーする機会が多い日本と違い、アメリカでは老齢の方でもシングルスでゲームを楽しんでいて、スクールの指導内容もシングルスの試合を想定したショットや、組み立てが主体です。スクール生たちは、試合に勝つため、自分に足りない技術の習得を主眼にしてレッスンを受けています。 日本のスクールを訪れたアメリカのコーチは、1面に十数名の生徒が入った日本独自のグループレッスンに驚きながらも「日本でのレッスンは、皆がコーチを注目してくれるのでやり易い。アメリカでは、未だ自分の知らない、勝つための技術以外の部分は聴いちゃいない」と、ぼやいていたといいます。 ● 独自のフォーム、プレースタイルを生かそうとするコーチ アメリカのレッスンでは、スクール生の自己主張を大いに歓迎し、各人のスタイルを尊重します。どんなグリップでも、どんな打ち方でも、ボールが相手コートに入れば良しとします。上手くいったショットに対しては褒めちぎって、それぞれのプレーヤーが個性を出しきれるように指導しています。 中嶋プロは、アメリカのコーチに「日本人は皆同じフォームで、個性が無い。フォームが綺麗だからコースが読みやすく、戦いやすい」と、言われたことがあるといいます。 以前は、12歳〜14歳レベルでアメリカに勝てた日本が、14歳〜16歳レベルになると、ミスを恐れずフルスウィングするアメリカのテニスに押されてしまうのは、早い時期に独自のプレースタイルを持つよう指導されたアメリカのプレーヤーとの差かもしれません。 ● 考え方、気持ちの持ち方を教えるスクール 中嶋プロがコーチ研修で渡米したときのこと、サーブの教習で、コートの方を向かず、後ろを向いて、金網のフェンスをスピンサーブで越すといったものがありました。コーチは、後ろのコートにボールを打ち込むことで、「この高いフェンスを越せたのだから、あの低いネットを越すのは簡単」と説いたといいます。 また、ジュニアのスクールでは、相手コート後ろのフェンス上段をめがけてボールを打たせ、当たると「素晴らしいパワーだ」と褒め、今度は同じフルスウィングでスピンをかけてコートに入れる練習をしていました。打球がオーバーするのであれば、セーブして打つのでなく、もっと回転をかけてコートに入れようという考えです。「短い距離で、やさしく打ち合っていると、イザというとき思いきり打てなくなる」と、これもあくまでも勝つためのテニスなのです。 日本でも最近は、コーチ陣の海外派遣研修などの影響で、アメリカのようなティーチングが導入されつつあり、特にジュニア層では、独自のスタイルを持ったプレーヤーが現れる可能性が高くなってきた、と中嶋プロは期待しています。 |
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