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| 56.プロのギアチューニングの巻 |
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ツアープロのガットやラケットに対するこだわりを、グランドスラム大会などのガット張りで直接選手と接している、ゴーセン契約の松本氏(テニスショプKUMAYA)にうかがいました。 ●プロ選手のラケットチューニング ツアープロのラケットを見てみると、グリップレザーを取ってしまって、薄いグリップテープをじかに握り部分に巻いていたり、極太のガットを、張りパターンを粗くハイテンションで張ったりと、驚くようなチューンに遭遇することがあります。 ハードショットの応酬に耐えるため、プロのラケットには鉛を貼って全体重量を上げるチューンが見られます。一般のラケット重量は300g程度ですが、男子プロの場合、ガット重量を含んでおよそ370〜380gくらいが平均です。 鉛の貼付場所は、フェース内側の両サイド部が一般的ですが、グリップエンド部やグリップ内など見えないところに貼付している場合もあります。いずれにしても、全体のバランスを保ちながらチューンしています。 ガットは、市販のものを持ち込む選手が多いのですが、テンションは40〜80ポンドまで実に多種多様。概ねハードヒッターはコントロール重視のハイテンションを好むケースが多く、女子でも80ポンド以上の超ハイテンションを指定する選手から、男子でもカウンターショットを得意とする元デ杯代表の福井烈プロのように40ポンドというかなり柔らかいテンションを好む選手まで様々です。 また、女子プロで、毎年変わる着用ウェアのカラーとグリップテープを同色でコーディネートする。というオシャレにこだわった選手もいて、それぞれが何らかの形で自分のスタイルを持っています。 ●プロストリンガーのガットチューニング トーナメントでは、男子プロの場合はおよそ1試合。女子は2試合ぐらいでガット張り替えとなります。トッププロになると1試合で5〜6本を使用する場合があり、試合終了後、使用したラケット全てを張り替えます。 選手の指定テンションが60ポンドでも、張り上がりの硬さは、張りマシンの違い、マシンメンテナンスの状態、張りのテクニックによりバラツキが生じます。 さらに、気温やコートサーフェス、標高、ボールの種類、そしてプレーヤー自身のプレースタイルによって張力を調整し、選手がイメージしている指定の硬さに仕上げなければなりません。 一般的に、コートが気温の高い地域にあったり、山の上であるとボールは良く飛び、気温や標高が低いと飛びは悪くなります。 全世界をツアーで回っている選手の方も心得ていて、地域や季節によってテンション指定を変えてきます。たとえば、真夏のオーストラリアから真冬の日本に来た選手のほとんどが、かなりテンションを落として張り替えています。 超ハイテンションプレーヤーのなかには、まれに自己のポリシーを持って、頑として毎回同じテンションをリクエストしてくる選手もいますが、それぞれにプロとしてのこだわりがあります。 プロのラケットのガット張り替えは、指定された仕上がりにすべく、テンションに最も気を遣って張り上げています。が、プロ経験の浅い選手のなかには、様々な要因で変わるテンションに無頓着なプレーヤーもいます。そういったプレーヤーには、その実力をフルに発揮できるよう、プロストリンガーとしてアドバイスもしたりします。 ベストのプレーをするために、ラケットやシューズと同じようにガットやストリンギングにも関心を持ってレベルアップしてもらいたいですね。 |
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