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| 57.シューズラバーの研究の巻 |
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進化を続けるテニスシューズ。今回は、ストップ&ダッシュを繰り返す激しいプレーを支えているソールの素材についてレポートします。 ●テニスシューズは軽ければ良い? 現在のテニスシューズは、アッパー(靴上部)と、アウトソール(靴底部)、そしてアッパーとアウトソールの間のミッドソールと呼ばれる三つの部分で出来ています。 それぞれの部分の素材として、アッパーはさまざまな付属品を装着した人工皮革が使われ、ミッドソールは耐衝撃性に優れた性能を発揮するEVA(エチレン・酢酸ビニル共重合体)、アウトソールは耐久性に優れたラバー(ゴム)を用いるのが一般的です。 質量が少ないわりに、重量のあるアウトソールのラバーは、テニスシューズの全体重量のおよそ40%を占めています。 ラバーが軽量であれば、フットワークが軽くなって、長時間のプレーでも足が疲れにくくなりますが、軽くするために発泡剤を混入させ、気泡を多くすると、どうしても強度や耐久性、成形に問題が生じて来ます。 軽いラバーは磨耗が激しく、耐久性のあるラバーは重い。プレーヤーが求めるシューズ軽量化への道は、この相反する性能をどう乗り越えるかが、開発の課題になっていました。 ●アウトソールに適したラバー ゴムの種類は、ゴムの木から取れる樹液を、熱や酸を加えて凝固させてできる「天然ゴム」と、原油/ナフサから精製して得られる物質を主原料とする「合成ゴム」に大別されます。 テニスシューズのアウトソールには、耐熱、耐寒、対候性に優れた合成ゴムが利用されています。 石油から作られた合成ゴムは、製造直後は水に浮く状態の原材料なのですが、様々な配合剤を加えて「強い」「吸水しにくい」「弾力がある」「着色しやすい」「柔らかい」「減りにくい」などの性質を出す過程で、元々の軽さが失われ、「重く」なっていきます。 配合剤である「シリカ」は、ゴムとの結合力が強く、補強性が高いので耐磨耗性を上げるのに役立つうえに、柔らかで粘着力に富んだゴム性能引き出します。また、「酸化チタン」は優れた耐熱性を持ち、高い反射率を有しているので、発色に欠かせないものであったりして、軽量化を図るため、容易に配合剤を削除するわけにはいきません。 軽くても、耐久性のある強いゴムは出来ないのでしょうか。 ●水に浮くほど軽いラバーの開発 ブリヂストンスポーツの技術は、発泡剤を使わずに、配合剤の分量とバランスをギリギリまで抑え、軽くて強いオリジナルのラバー素材「L-RUBBER」(エルラバー)を完成させました。このラバーは、比重1を切り、水に浮くほど軽いもので、これにより従来品より約11%軽いシューズが出来たのです。 水に浮くほど軽い、と聞くと重くて頑丈なほうが丈夫なのではないの、使い心地や性能はどうなの、などと思われるかもしれません。もちろん、軽いだけではありません。柔軟性、耐久性をも同時に備えているのです。なにしろ、テニスシューズのために開発されたラバーです。当社従来品と比べても、遜色のない耐久性や強度、グリップ性能、履き心地を持っています。 「L-RUBBER」を使用したシューズには、プレー中の靴内温度と湿度を下げる「ベンチレーション システム」も装備され、快適な「足に優しい」シューズに仕上がりました。 これからもテニスファンの願いに応えて、ブリヂストンスポーツの研究開発は、さらに新しい技術を目指します。 |
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