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9.シューズの巻

 テニスを“足(あし)ニス”と呼ぶ人もいるくらい、フットワークはテニスにとって 重要です。そしてこのフットワークを支えるのがテニスシューズです。今回はテニス シューズについてレポートします。

サーフェスとシューズの関係
 テニスシューズとひと口にいっても、クレーコート用、ハードコート用など、使用するコートのサーフェスに合わせて、そのソールパターン(靴底の凹凸の様子)や使われているゴムの特性はさまざまです。
 滑りやすいクレーコートに対応するシューズでは、ストップが効くように、またボールを追いかけるときに滑って無駄な動きが出ないように、ソールパターンはコートをきちんと捉えるグリップ力を重視した設計になっています。ブリヂストンスポーツでは、プレー中の映像を分析し、テニスプレーヤーがボールを追いかけるとき、足の角度を30度内側に蹴り出すことを発見。効率よいフットワークができるように、蹴り出し角度に合わせたソールパターンを開発しています。
 一方、ハードコート対応シューズで重要なポイントはクッション性(後述)と耐久性。ソールの摩擦が激しいので、消耗しにくい強度に優れたゴムを使用するとともに、へりにくいソールパターンの工夫が施されています。

良いテニスシューズの条件とは
 テニスシューズにとっての履き心地の良さを考えるとき、前後左右にダッシュ&ストップを繰り返す激しい動きをどこまで支えてくれるかということが重要で、この点は、普段履いている靴と異なります。足にどんどんなじんでいく柔らかい天然皮革も、テニスシューズで使うとなると、激しい動きを繰り返しているうちに徐々に横に広がり、靴の中での遊びが多くなって、かえって履き心地が悪くなることもあります。
 足の動きがストレートにコートに伝わるように、常に足をしっかり包んでくれるフィット感・ホールド感をキープしつづけることが、良いテニスシューズの条件となります。

プレー中足にかかる負担は体重の約5倍
 ところで、プレー中に足にかかる負担は、瞬間的には体重の4〜5倍といわれています。普通に歩いているときは、体重の1.2倍の重さがかかるだけですから、テニスは非常に足に負担のかかるスポーツだということです。特にハードコートでは負担が大きくなるので、シューズにクッション性が求められることは前述の通りです。足にかかる負担をシューズによって少しでも軽減するために、ブリヂストンスポーツのテニスシューズには踏み付け部分やかかと部分に「ELA-MUS(エラ・ムス)」という独自の衝撃吸収素材が使用されています。この素材によって、着地時に足や腰が受ける衝撃を減らすとともに、次の一歩を踏み出すバネともいうべき反発性も加えているの です。

夜と朝で異なる土踏まずの高さ
 人間の足の裏にある土踏まずは、朝起きたばかりの時がいちばん高い位置にあり、疲れてくると徐々に窪みが少なくなってきます。テニスをしたときも土踏まずが受ける影響は多大です。テニスシューズには、プレー中の疲労を軽減するために土踏まずを支える機能を搭載しているものもあります。
 よいシューズを選んで足を疲労から守るとともに、プレー後はよく足の裏をマッサージしておくことも、プレーを支えてくれる足への礼儀といえるかもしれませんね。


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